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2026/05/22 19:53
正確には、もっともっと前に話は遡るのですが。
『Tシャツの袖がルアーだったら面白いのにな』そんなひょんなことから作り始めた"ヨルマルハンティングT”。ただ単純に欲しかったという気持ちで製作し個人的に着ていた所、2年ほど前に『こちらのアイテムは、販売はされないのでしょうか?』という意見をいくつか頂いたので、受注生産という形で再製作に乗り出した次第です。
Tシャツの袖にハンドペイントで塗装していくという、なんともアナログでノスタルジックな手法ゆえに完全受注の限定販売。ですが思っていたよりも人気だったようで、受注を締め切った後からも再販希望の声を頂いたりもしました。


そんな製作をしている日々の事、、、
偶然の産物とも言うべきなのか。。。
『コレって、もしかして型を色々試せば他の、、、タイガーカラーとかもできるんじゃ???』
と言う気持ちから、



その勢いで、タイガーカラーの袖を製作していました。
ですが、、、
このカラーリングで作った際にどうしても白い部分が気に食わず。
リブが白だと気持ちが悪いし、ボディがホワイトだと袖が浮きまくってしまうと。
悩んだ挙句、一旦リブとボディをブラックで塗ってみる事にしました。

これだ!となったのを、今も覚えています。
確実にタイガーはブラックの方が合う!と。
ですが、実際には元々白いボディのTシャツを黒く塗って。。。と言うのは現実的ではなく。
”塗る”となると、もちろん内側は白いままですし、”染める”となれば他の支障が出てくるわけです。
このデザインは、他で見たことが無いですし、PEP的にも面白いなと感動したのですが。。。
あまりにも現実的では無いと言う事から、作る事を断念せざるを得ませんでした。。。
それから2年以上の月日が流れ、、、
とあるタイミングで、パターンからオリジナルの洋服を作るという話が舞い込んできました。
それは、シャツやパンツなど、この世にまだ無い形をPEPのオリジナルで作ってはどうでしょうか?と言うような内容。ですが、その瞬間にとっさに思い出したのは”タイガー”の存在でした。
我々は、見た目があまりにもドラゴンボールに登場する”セル”に似ていた事からこのTシャツを"セルT”と呼んでいたのですが、この話になった瞬間に、”セルT”が作れるかもしれないぞ!と盛り上がったのを覚えています。
そうやって、セルプロジェクトは始動しました。せっかく作るのだから、材質や色だけでなく、形にもこだわろう!と言う事で、かなり細かなサンプル修正を繰り返す事になります。胸にロゴが入ったものや、着丈が短いモノ、今風のサイズ感のものから、刺繍データをわざわざ作って頂いたりもしました。
ですが、最終的に出した答えは、、、
”あの頃”に着ていた洋服の様なサイズ感で。
と言う着地点でした。それは、90年代頃にアメリカから輸入されてきたスケボーブランドなどに多く見られた仕様のTシャツのサイズ感で、身幅は今のオーバーサイジングの様なダボダボではなく、それなりの大きさ・幅で、着丈が長い。と言う、なんとも懐かしいスタイルのサイズ感。
これはPEPにとっても大切なポリシーであり、立ち上げ当初から使ってきた造語でもある、”レトローカル”をきちんと踏んでいる事。80年代や90年代の映画の中に出て来る俳優が着てそうなモノづくりであり、スタイルである事。ボディに使用したブラックの生地も、袖に使用したホワイトの生地も沢山の生地の中から慎重に選び、質感・色味、そして着用した際のサイズ感にも徹底的にこだわりました。


そうして、ようやく作り上がったのが【CELL L/S】なわけです。
形はただのロンTかもしれません。ですが、その中に詰め込んだこだわりはとてつもない物が入っているはずです。幾度もサンプルを作り直し、袖の長さや着丈、色味を調整していくうちに、これ以上無い”あの頃”が完成した時、ボディに無闇にロゴを入れる事をやめよう。となりました。このシルエットこそが”あの頃”そのものであり、今こんな形のものをわざわざ作るなんて、ウチくらいだろうと。


出来上がった”品質表示タグ”を見た時は、グッとくるものがありました。
MADE IN JAPAN この文字には日本製という意味だけではなく、”あの頃”・レトローカルなモノづくりに憧れた日本人が、こだわりを詰め込んだ意志が刻み込んであるような。大袈裟ですが、そんな気持ちにさせられたわけです。
だって、これただただ”セルT”を作る為だけに作られた、ただの無地ボディでしか無いんですから。笑。
そんなものに、ここまでこだわって、尚且つ自社ロゴすら入れないなんて、一歩引いた目線で言うと面白くて仕方ないというか、こんなに楽しい事ないなと。自画自賛かもしれませんけれど。
ともかく、この無地ボディは、セルTを作る為だけに作られたPEPオリジナルのロンTな訳です。
そう考えると、まるでそれは人造人間17号の様な存在に聞こえてきませんか?
ドラゴンボールの中で、セルは完全体になる為に人造人間を吸収して進化しなければならないという設定があります。その過程がまさに今回の製作過程に瓜二つと言う事で。笑。

ここまでこだわったボディならば、先にも書いた通りロゴは入れずそのまま販売しようと言うことになりました。
ですので、セルTの方は完全に受注生産なのですが、こちらの17号は通常販売として登場致します。
わかる人には、わかる。
必要ない人には、全く役に立たない。
PaintEyezPosse.
