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2025/04/04 00:14

少し前から公開しているカスタムVANSなのですが、なぜこの様な仕様になったのか?という事を書き残しておこうかとおもいます。
それにはまず、VANSは一旦置いておいて、このサイドストライプのジャズの部分に採用しているテキスタイルから。

この柄は、"アフガンストールやシュマグ"などと呼ばれるアイテムをモチーフにしていて、写真からもわかる通り、VANSの下に敷いてあるストールの柄からのサンプリングです。
このアフガンストールは、90年代後半から00年代にかけてちょっとしたブームになった事もあったので、懐かしいと思う方は同世代ですね。笑。
こちらもPEPの『伏線回収編』の一部を担っていて、2年前から上げていた"動画"や"写真"の中で釣行の際にも着用していたりもしていたので、ソレで見た事がある方も、少なからずいらっしゃると思います。※その辺りからいずれやりたいなと考えていたアイテムの1つです。
アフガンストール自体は、元々はイスラム圏(アフガニスタン等)で使用されているスカーフの事で、頭・首・腰なんかに巻いて、塵や寒さ、直射日光などから体を守る為なんかに使用されるものなんですが、"米軍特殊部隊"が武装戦力との合同作戦や、現地での偽装をする為に使用されていたりもする事から、アーミーグッズとしての認識もあるかとも思います。
そんな、アフガンストール・シュマグは夏は日除け・虫除け、冬は寒さ対策としても釣り人との相性もかなり良く、実際使用し始めると癖になる便利アイテムなわけです。
釣り人の方であれば、渓流もそうですしシーバスのナイトゲームをやる方なんかは簡単に理解出来る話しかと思いますが、普段からフローティングベストや、ウェーダーなんかを着用したりして、釣り用にドレスアップをすると、かなり"特殊部隊感"が出てしまうのが、この"ベストを着用する釣り"かと思います。
そしてそんな武装気分にバッチリなのが、この便利なアフガンストールなんですが、本来、武装や偽装のためなんかに使用するのであれば、言葉通り"アーミーグリーン"や、"落ち着いた暗い色"の方が合っているし、その色合いの方が"その意味"をなすかと思います。
ですが、このオレンジ色のアフガンストールというのは、隠れるはずの役割をまるで無視したかの様に戦場であれば悪目立ちする配色という、なんとも面白いカラーになっている訳なんです。
それは、まるで矛盾しているとうか、本当に面白いカラーだなと。
ですが、渓流やアウトドアに興味がある方からすればご存知の通り、オレンジ色というのは『セーフティーカラー』を意味していて、猟友会の方々が身につけるベストや、MA-1ジャケットの裏地もそうだったりと、自然界の中で目立つ色であり、"人という認識"として使われていたり、"救助の際の目印"として使われたりする色に採用されています。
シックな色に纏まりがちな釣り人の格好の"差し色"としても機能するこのオレンジ色。
そして本来であれば"武装"を意味するはずのアフガンストール。この真逆の関係性は、まるでペイントアイズポッセと言いますか、"魚が釣りたいはずなのに、まるでオモチャの様なルアーを投げるその様"と似通った感覚に陥ったという事なんですね。
アフガンストールには、様々な配色のパターンがあり、実際色々なカラーを身に付けたりもするのですが、この"オレンジのアフガンストール"に惹かれたというか、そういう視点からみると生まれる意味がある事に面白さを感じ、このテキスタイルを採用したりしました。
そしてVANS。
これはもう言わずもがなではありますが、現在のハイテクシューズ流行の真逆をいくローテクシューズの原点と言いますか、名前の通り"オールドスクール"。我々世代から言えば、"ジャズ"。
このアイテムは、様々な捉え方が出来るし、色んなサブカルチャーとの繋がりも多過ぎるアイテムではあるので、あえてPEP的観点から言うなれば、ABUのアンバサダー5000C的な捉え方で選びました。
これはもう、わかる人には、わかる。という事ではありますが、"オールドスクール"でありながら今もなお、その人気と実用性は健在しているアイテムとして、不動の地位に君臨している番手。
と言った所です。

ヒール部分には、ペイントアイを刻印で配置。
これにも少しばかり意味が込めてあって、"粋でいなせ"を表現したつもりだったりもします。
よく見ると、目になってない?程度ですが、PaintEyezPosse.らしさを配置できたらなと。

サイドウォール・フォクシングテープの部分にはバナーロゴを配置してあるのですが、コレはあえてこの位置にブランドロゴを配置する事で、いずれ消えたり、擦れたりする事を目的として、履きこむ楽しさを残したつもりです。
スケボーのデッキのグラフィックは、新品のまま絵柄が残っている事は、下手くそを意味していて、デッキのグラフィックがグチャグチャに擦れていればいるほど、"コイツやってんなぁ"感が出るのと同じ原理で、履けば履くほどに消えていく事に意味があるというか、そこは"ジャズ"という靴がVANS初のスケートシューズだった事と掛けてみたりもしました。
本来誰もが手にしやすくなったVANSのオールドスクール。だからこそ、ここまでの拘りを詰め込むのも面白いかなと思ったり。書きたい事はまだまだあったりもしますが、またどこかで。
わかる人には、わかる。
必要ない人には、全く役に立たない。
PaintEyezPosse.